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あのころの国費800億円といえば、今なら兆の単位だが、それをすべてドブに捨てたような「北海道開発第一次5カ年計画」だった、という告発である。 では、その後の北海道はどうなっているのか。
その全体の評価はさておき、ここで問題とされた国費、つまり私たちの税金による「開発部分について、とくに北海道開発庁の関係事業を見てみた。 自然保護団体関係者たちの反対する「日高中央横断道路建設計画」の取材が中心だが、この道路建設を調べれば調べるほど、開発庁が使っている税金の目的がわからなくなり、これではまさに1000億円近いこの計画でわれわれの税金をドブに捨てようとしているとしか考えられなくなってきた。
いや、ドブに捨てるだけならともかく、その背景には硬直・腐敗した寄生虫的官僚組織や、利権政治家と結びついた土木資本による税金食い荒らしなど、現代日本の悲しき政治風土が、この日高道路建設に象徴的に表れているようだ。 私たちの税金という意味でも、また日本最後の「子つかずの大自然」という意味でも、この日高横断道計画は決して北海道だけのものではない。

1980年6月3日、この問題の公開討論会〔注2〕が東京で聞かれるのを機会に、日高山脈の道路予定地を札内川と静内川の両側からさかのぼって見てきた結果を、道庁や開発庁での取材とともに報告する。 巨大な「問題」は、しばしば最も単純なかたちで表面に顔を出しているものだ。
この日高山脈中央横断道路にしても、問題の核心はきわめて単純な一点なぜここに造る必要があるのかであり、最初にして最後の疑問はこれに尽きる。 いうまでもなく、この道路建設にもし何の問題点もないのだったら、横断道であれ縦断道であれ、いくらでも造ればよろしい。
したがって、この場合@この建設でどんな損失(マイナス、デメリット)があるか。 Aそれでもなんでも強行する理由・必要性が、なぜあるのか。
Bその「必要性に説得力があればよし、もしない場合、それではいったい「しゃにむに強行」する真の理由・背景は何なのか。 検証すべき手順は、ほぼこのようなものであろう。
峰にケーブルがついて以来、北アルプスの後を追っており、ライチョウも絶滅した。 日本アルプスに匹敵する環境は、高さは2000メートル前後であれ、緯度が北にあることによって、北海道の大雪山群と日高山脈に見られるが、大雪山の方はすでに北アルプスと同じ航跡をたどって環境汚染が進んでいる。

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